
ブログ 「四十肩」「五十肩」という病名はない 〜放置すると一生後悔するかもしれません〜
「四十肩」「五十肩」というのは、実は正式な病気の名前ではありません。40代、50代前後に多い肩の痛みをまとめて呼んでいるだけです。この便利な言葉のせいで、本当の原因を見逃し、手遅れになってしまう人がとても多いのが現状です。
学会でも「五十肩」という言葉をなくす議論がされています
肩の専門家が集まる「日本肩関節学会」でも、この曖昧な呼び方を教科書から消すべきだという議論が行われています。「五十肩ですね」と一言で済ませてしまうことが、診断の遅れにつながるからです。
本当の病名には、以下のようなものがあります。
- 凍結肩(とうけつがた): 肩の関節を包む袋が縮んで固まってしまう状態。
- 腱板断裂(けんばんだんれつ): 肩を動かすスジが切れてしまっている状態。
- 石灰沈着性腱炎: 石灰が溜まって激しい痛みが出る状態。
これらは治療法が全く異なります。「そのうち治る」と思って放置すると、関節が完全に固まって動かなくなったり、切れたスジが修復不可能になったりします。
当院では「エコー」で早期に原因を見抜きます
「大きな病院でMRIを撮らないと原因がわからないのでは?」と不安に思う必要はありません。当院ではエコー(超音波)を用いた検査を行っています。
- その場で診断: レントゲンには写らないスジの切れ(腱板断裂)や、わずかな炎症も、その場ですぐに確認できます。
- 負担が少ない: MRIのように予約を待ったり、狭い機械に入ったりする必要がなく、手軽に精度の高い検査が可能です。
固まってしまった肩には「サイレントマニピュレーション」
もし、放置して関節が固まってしまった(拘縮肩)場合でも、当院では**サイレントマニピュレーション(非観血的関節受動術)**という治療が可能です。
- 痛みを感じない処置: 部分的な麻酔を行ってから処置をするため、痛みを感じることなく、固まった関節を優しく動かして広げることができます。
- 短時間での改善: 長い間上がらなかった腕が、その日のうちに動かせるようになることも珍しくありません。
治療の仕上げは「理学療法士」にお任せください
検査で原因を突き止め、必要な処置を行った後は、理学療法士がリハビリを担当します。
注射や投薬・機械によるリハビリで除痛を行うだけではなく、根本的な原因である「体の使い方」を修正し、痛みを繰り返さない肩作りをサポートします。「いつか治る」という言葉に惑わされず、まずはエコー検査で自分の肩の状態を知ることから始めましょう。